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黒木和雄監督の出身地である、えびのには『美しい夏キリシマ』のロケで初めて訪れました。
非常に温暖で、土地も豊か、水も綺麗、人々の気持ちも然り。ある意味、生きていくうえで根本的な元素みたいなものが、この地にはある。
ぼくらが映画を撮影している時に、ロケーションをするその場所が非常に大きな要素になってくる。シナリオを読んでいるだけでは絶対に分からない。それが宮崎の中の『えびの』に来て、ほんのつかの間のことですが、その中で多少なりとも、実像に近づくための骨を作っていくのです。そういった意味では、凄い肥沃な土地、火山と人間との歴史的な関係、『田の神さあ』もそうですし、ぼくらは近代的な生活をしていても皮膚の下には古代の遺伝子が残っている。ほんのささやかな実感ではあるがそれを感じさせてくれました。
海辺では乱反射する陽光に溢れ、山間地にはまた違った光がある。これらの九州の他の地域では見られない独特な雰囲気を宮崎は持っている。また、『えびの映画祭』の実行委員の方々と黒木監督との縁(えにし)が有機的な形でいろいろな人たちに広がっており、歴史的なことも含めて、ひとつの物語を紡いでいる。そういう中で響いてくる。このような流れを宮崎のフィルム・コミッションに期待しています。 |